COLLABORATION
グループ座談会

女性リーダー
誰もが活躍する職場へ 東急不動産 / 東急住宅リース / 東急コミュニティー /
学生情報センター / 東急リバブル

2022年に発表した⻑期ビジョン「GROUP VISION 2030」で、当社グループは企業としての新たな価値創造に向けて「多様な人財が活きる組織風土をつくる」ことを掲げました。今回は、⼥性管理職5名の方が座談会を実施。これまでの歩みを振り返りながら、働き方やキャリアについて思いを語り合いました。
(2023年11月実施)

PROFILE

Y.N.(東急不動産)
コーポレートコミュニケーション部 統括部長
1989年入社
T.H.(東急住宅リース)
営業本部 営業一部 第二グループ マネージャー
2011年入社
M.F.(東急コミュニティー)
マンション事業本部 第一事業部 虎ノ門支店計画推進課 課長
1996年入社
A.K.(学生情報センター)
営業推進部 東日本コールセンター長 兼 経営企画部 ナジッククラブ企画運営課
2000年入社
K.Y.(東急リバブル)
流通事業本部 賃貸事業推進部 賃貸カスタマーセンター 課長
2004年入社

「仕事を続けたい」という純粋な思いの先に

― 皆さんがご自身のキャリアを考える転機になったことについて教えてください。

A.K.

私が入社間もない2000年代前半の頃の学生情報センターは、まだ東急不動産グループに加入する前で社員数が今より少なく、今思えば将来については漠然と「店舗の店⻑になる」というくらいのイメージしか抱いていませんでした。キャリアを考える大きなきっかけは、結婚・出産によるライフステージの変化だったと思います。特に育休明けに時短勤務をしながら、限られた時間でどう働きたいか、どう働くべきか、改めて考えた時に「ここで守りに入ることなく、この会社で⻑く働こう」と決⼼したことを覚えています。 ※学生情報センターは2016年に東急不動産ホールディングスグループ加入

T.H.

私は前職の百貨店勤務時代に結婚・出産を経験し、もともと不動産の仕事に興味があったことから、知⼈の不動産会社へ事務職として移りました。そこで宅建を取得し東急リバブルへ転職して今に至るのですが、振り返ると明確にキャリアを考えたというよりも、「好きな仕事をずっと続けていきたい」という気持ちだけでここまで歩んできたような気がします。 ※2015年に東急リバブルから東急住宅リースへ転籍

K.Y.

私も、若⼿の頃はキャリアというものを具体的には考えていませんでした。入社6年目で店⻑になり、業務上で関わる⼈が増え、会社の全体像が⾒えてきて視野が広がることで、徐々に仕事の上で「ありたい姿」をイメージするようになったのだと思います。

M.F.

2000年頃までは、⼥性は結婚と同時に退職するのが当たり前という雰囲気がまだ残っていましたよね。実際に私が入社した当時(1996年頃)は、同じ部内では28歳の先輩が⼥性社員の中で最年⻑で、多くの⼥性社員が30歳になる前に退職していく状況でした。その後私の2、3年上の先輩の代から、ライフステージの変化に関わらず勤め続ける⼥性社員が増えていきました。そうした先輩方のおかげで、気負わずに仕事を⻑く続けてこられたように思います。

Y.N.

私も皆さんと同じで、⻑期的なスパンでキャリアを考えたことはあまりなかった気がしますね。今振り返ってみても、⾃分がこんなに⻑く仕事を続けるとは想像もしませんでしたから(笑)。一方で、育休を経てIR担当に異動し、重責のある仕事を1から学びながら打ち込む中で「会社に貢献し続けたい」という思いが強まったんですね。その思いが今に至る原動⼒のような気がします。

耳を傾け、寄り添う~リーダーとしてのあり方

― 管理職として、普段どんなことに注力されていますか。

K.Y.

業務の効率化には特に⼒を⼊れてきました。私のチームは全員⼥性で、育児中で時短勤務しているメンバーも多いので業務効率の向上は必須課題。担当する賃貸管理業務ではお客様からの電話対応や書類の郵送といった作業が多く出社が前提でしたが、コロナ禍を経て可能な限りペーパーレス化などを推進しました。

M.F.

組織として一丸で目標に向かう上で、リーダーである私自身がポジティブでいることですね。また、⽀店のメンバーは年代もさまざま、バックグラウンドもさまざまですので、一⼈ひとりの価値観にも配慮しながら、仕事についての忌憚のないやりとりができるよう⼼がけています。

T.H.

同感です。私は管理職になってまだ2年目ですが、チームの規模や役割に関わらず働き方は⼈それぞれなので、ちょっとしたことでも話し合い助け合える組織になることの重要性を実感しています。

A.K.

学生情報センターは⼥性社員の割合が45%とほぼ半数なので、結婚や出産を機に退職してしまうのは大きな損失。ですから私としてはライフステージが変わっても⼥性のメンバーが働き続けられるような雰囲気づくりを大事にしています。例えば時短勤務のメンバーが他の⼈に遠慮せずに帰れるようさりげなく声をかけたり、福利厚生の制度を利⽤しやすくなるような風⼟の醸成を意識しています。

Y.N.

部員のワーク・ライフ・バランスが充実したものになるように、一人ひとりの性格をオン・オフ両⾯でしっかり理解することと、その上で個々の⼒を120%以上にも引き出せるようなコミュニケーションを理想にしています。課⻑時代のことになりますが、繁忙期でも当時⼩学生だった息子の学校⾏事には参加させてもらい、その代わりに前後で業務対応するようにしていました。⾃身の経験から「ライフで気になることがあるとワークに影響がでるので、両方を充実してほしい」と考えているため、メンバーには、ライフの充実のために希望があれば、遠慮なく言ってほしいと伝えています。

― チーム内でのスムーズなコミュニケーションの秘訣はありますか?

K.Y.

まずは業務上の情報共有をこまめに⾏うことを意識しています。Y.N.さんのお話にもありましたが、その中で仕事だけでなくその⼈の性格や⼈柄を知ろうと⼼掛けることも欠かせません。それから丁寧に指導されることを望んでいる社員が多いので、段階を踏んで分かりやすく教えることも⼼掛けています。

A.K.

そうですね、あと若⼿社員には「組織の中で自分のことをしっかり⾒てもらえている」という安心感を与えてあげることも大事だと思います。私は面談の時は本⼈のいい点だけでなく改善すべき点も必ず一緒に話していますが、その中で「一⼈ひとりがチームの中でかけがえのない存在であること」も伝えるようにしています。

T.H.

普段からメンバーとの外出も多いので移動時間や昼食の時など一緒にいる時間に気軽に話し合うようにしていますが、ポジティブで⼈間味溢れるメンバーに恵まれて、リーダーとして幸せだと思います。もっとも仕事における改善点など時には踏み込んだ話をすることも必要ですが、メンバーの声を拾い上げて一緒に考えられる存在でありたいです。

M.F.

一⼈ひとりが遠慮や萎縮することなく気軽に、言いたいことをしっかり言い合える雰囲気は組織としてとても大事ですよね。私もメンバーが何かを伝えようとしてくれた時はその場でしっかり耳を傾け話し合うように努めています。

Y.N.

「傾聴⼒」は管理職に不可⽋ですね。私は部⻑として、部内のグループリーダー( 課⻑) をはじめとする部のメンバー全員の声をしっかり聞き、組織の⼒を最大化する役目を担っています。一方で、意識・能⼒ともに非常に⾼いメンバーが一体となって目標に向かうために、言葉で方向性を明確に⽰す「発信⼒」も同様に⼤切だと思います。

仕事の醍醐味・苦労・変化……私のエピソード

― 仕事での「忘れられない経験」を教えてください。

Y.N.

IRを担当して19年になりますが、時に投資家の方々から厳しい声を頂きながらも、東急不動産そしてHDの歴史の中でも⼤きな局⾯に何度も⽴ち会ってきたことが感慨深いですね。19年の間にリーマンショック、HDの設⽴、増資、そして最近ではハンズの譲渡もありました。近年は会社として一貫したストーリーに基づいた情報発信がますます求められていると実感します。

M.F.

20代の頃、若気の至りで部門の方針や業務のやり方について、上司や他部門の方に臆せず意⾒をしていたことがあります。今思えば単に生意気だったな、と思うのですが(笑)。面倒な奴だと思いながらも温かく⾒守ってくださった、当時の上司や先輩には感謝しています。自分がリーダーとなった今は、若⼿が自分の考えをぶつけてくる姿を⾒るととても気持ちが分かりますし、頼もしいと思うこともありますね。

K.Y.

入社10年目の頃にブロック⻑を務めた2年間です。店⻑時代は6⼈ほどだった⼈員がブロック⻑では一気に40⼈になり、多忙な中で⾃分の役割を模索する⽇々でした。ただ、今振り返ると「リーダーとして果たすべき自身の役割」を主体的に考えるようになる機会だったと言えるかもしれません。

T.H.

前職の百貨店での営業経験と合わせて、お客様と接する時間そのものです。今の仕事でも物件のオーナー様とお会いする時は、仕事の話だけでなく⾼齢者施設のことや学校の話などをすることも。単に社員と顧客という間柄を越えたやりとりは、社会人としての財産です。

A.K.

学生情報センターが東急不動産ホールディングスグループに加わったことは⼤きな変化でした。例えば加入前の学生情報センターでは、繁忙期は誰もが深夜までハードワークをこなすのが常態化していましたが、グループ入りしてからは効果的な啓蒙によってワーク・ライフ・バランスという概念が浸透。各種の制度も整備されて働きやすさが向上したと思います。

挑戦の機会=Opportunityこそが財産

― 若手をはじめ、後進の社員の方々がキャリアップに挑戦する上でのメッセージをお願いします。

A.K.

私を含め、他のスピーカーの皆さんも最初からキャリアを描いて働いてきたというより、目の前の仕事に懸命に取り組んだり、仕事を続けるというシンプルな気持ちで歩んだりしてきた先に今のポジションでの活躍があると知って勇気づけられました。チャレンジしたいことが出てきた時に遠慮せず取り組むことが思わぬ転機になるかもしれません。迷ったら周囲に相談しながら、思い切って目の前の機会に挑んでみてほしいですね。

T.H.

経験と実績を積み重ねながら、⾃分は専門性を⾼めたいのか、様々な分野での活躍を目指すのか、ゆっくりじっくり考えていけば良いのかなと思います。仕事をする上での「自分の軸」が明確になれば、キャリアは自ずと⾒えてくるもの。⾃らの軸を⾒出すために粘り強く目の前の仕事にトライし続けながら、訪れた機会は前向きに捉えて挑戦してもらいたいですね。

K.Y.

若⼿が管理職への挑戦を躊躇してしまう背景には、⾃分の能⼒の限界や向き不向きを⾃分で決めてしまっていることがあるような気がします。会社からのオファーは評価や期待の表れ。自分だけの視野に捉われず、まずは素直に受け止めて挑戦することが⼤切だと思います。

M.F.

特に未経験のことに挑む時は、悩んだり行き詰まる時もあると思います。そのようなときに、私⾃身はあまり悲観的にならず、「どうにかなる!」と気楽に取り組もうと意識してきました。ポジティブな⼈のもとにこそ、⼈も機会も集まるもの。助けてくれる人も必ず現れます。一段高い視座を身につけるために、ぜひ挑戦の機会に飛び込んでみてください。

Y.N.

私⾃身のことを振り返ると、管理職になった後の方が仕事における⾃らの裁量が大きくなり、仕事がやりやすくなったという実感があります。それは大きな魅⼒でした。もちろん担う責任もそれに伴って大きくなるのですが、どんな仕事にも責任はつきもの。一つひとつ責任を果たした先に、周りから期待されて昇格のチャンスが巡ってくる方なら、さらに一つ上の重責も果たせるはずです。新たなフェーズへの挑戦の機会は、それだけで大きな財産です。「案ずるより産むが易し」の言葉のとおり、まずはチャレンジの一歩を踏み出してみてください。

各社のここに注目!

東急不動産

Y.N.
  • このほど「2023統合報告書」を発⾏しました。近年、ダイバーシティ施策に対する世の中の要請が強く、ダイバーシティに積極的な会社でなければ成⻑できないとまで言われています。今年から有価証券報告書で「⼈的資本経営」の開⽰が求められ、「統合報告書」にも内容を掲載しました。ぜひご一読を!
  • 今回のような座談会企画などを通じて、身近な⼥性管理職の方々とキャリア形成や会社の取り組みについて話し、理解を深めていただきたいですね。

東急コミュニティー

M.F.
  • 4⽉からフレックスタイム制度が始まり、営業担当社員がより時間を有効利⽤している姿を目にするようになりました。
  • 男性社員の育休取得増加中!

東急リバブル

K.Y.
  • 男性社員の育休取得増加中!
  • 総合職で⼥性の採⽤⽐率が上がっています!

東急住宅リース

T.H.
  • 全社の⼥性従業員⽐率は約53%!
  • 最短昇格年齢を撤廃し、昇進のチャンスを拡大!
  • ⼥性管理職の対談の機会を設定!
  • 男性社員の育休取得増加中!

学生情報センター

A.K.
  • 男性社員の育休取得増加中!
  • 時短勤務のお子さんの対象年次を⼩学3年生まで拡大!